ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2017.11.24 14:35

昭和天皇の即位のとき

今週は北海道へ出張でした。

東京とはケタ違いの寒さで、

外気は寒いというより、痛かった・・・。

 

で、自分用のお土産で外せないのが

六花亭のストロベリーチョコ(ホワイト)です。

私の20年にわたる「いちごみるく調査」においても、

オハヨー乳業のいちご乳製品と一、二を争う存在です。

早くもクリスマス仕様になっておりました。

 

 

 

さて、今上陛下のご譲位と皇太子殿下のご即位について、

これを「別の日」にしていることが

明確な特例法違反であり、すなわち皇室典範違反であり、

憲法違反であることを高森先生がブログで指摘されていました。

 

そこでふと思い出したのが、工藤美代子氏が著した

『国母の気品 貞明皇后の生涯』という本です。

貞明皇后とは、大正天皇の后・節子さまのこと。

9年前、私はSAPIOでこの本の書評を書いておりました。

最も印象的だったのは、大正天皇崩御の日のシーンです。

約1ヵ月もの間、ほとんど気力だけで大正天皇の看病を

続けていた皇后は、崩御から2時間後、悲しみにくれる間もなく、

我が子が天皇になる儀式に入りました。

我が子とは、言うまでもなく昭和天皇。

儀式を終え、父宮を拝んだ昭和天皇は、貞明皇后に

挨拶しようとしました。すると皇后は立ち上がり、

昭和天皇の下座につこうとした。

昭和天皇は、それを押しとどめようとする。

そのやりとりがしばらく続いた、と本書では記しています。

そして“皇太后”は、「お上」と、昭和天皇に声を掛けました。

 

「お心を鎮めてお聞き下さいますように。私は皇太后です。

今からはお上が上位におつきにならなければなりません。

(中略)どうかご身分の正しい順序を私の悲しみと混同あそばし

ませんように」

 

このシーンは、貞明皇后の聡明さと気丈さと、

皇族としての強い覚悟を私に印象付けました。

そのため、よーく覚えているのです。


安倍政権は、男系の伝統が云々というけれど、
皇室の伝統そのものに何の関心も持っていないことがよくわかる。 
天皇「退位」の翌日に、後嗣が「即位」する。

企業の年度末くらいにしか思っていないのではないか。

 

 

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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